Sunday 29 September 2013

読売書評 #42

スヴェン・ハヌシェク『エリアス・カネッティ伝記』(北島玲子ほか訳、ぎょうせい)。9月29日掲載。

カネッティの浩瀚な伝記。おもしろい。でも書評では字数がないので、いろいろなエピソードの紹介には至りませんでした。鉛筆を40本も削って一晩中書き続けたこととか、子供のころお母さんから超スパルタ教育でドイツ語を叩きこまれたこととか、カール・クラウスの影響下、朗読好きだったこととか、チューリヒのお墓はジョイス父子の隣にあるとか。

自伝作家として、ほぼ同世代のミシェル・レリスとの対比を考えてみるのもおもしろいでしょう。タイプはぜんぜんちがうけれど。

来年はチューリヒ詣でに行くか。