Saturday 31 December 2011

よいお年を

そして今年も最後の一日。でも一年の最大の区切りを冬至と夏至に定めているぼくには、これはカレンダーのトリックでしかありません。きょうも通常業務です。いつまでも終わらない仕事ばかり。

年賀状を書く習慣を完全に失ったので、どなたにも出しませんが、悪しからず。いただいた方にも返事も出しませんが、悪しからず。またどこかで会いましょう。

ともあれ、明日からの年もよろしくお願いします。むりやり希望を作り出すことにしましょう!

(なお、大学院2期入試受験希望者のみなさんは出願スケジュールを再確認してください。待ってます。)

Wednesday 28 December 2011

「ふるさとと写真」

1月21日(土)、Saravah東京での「ことばのポトラック」第7回は、畠山直哉さんと大竹昭子さんの対談です。

http://www.saravah.jp/tokyo/schedule/log/20120121.php

ぼくはゲストとして詩の朗読をします。現代世界の最高の写真家のひとりである畠山直哉、故郷・陸前高田を津波で失った彼がさしだす写真とことばを、じっくりと見てください、聴いてください。

2012年のもっとも重要なイベントのひとつとなるでしょう。

「MOKU」2012年1月号

雑誌「MOKU」1月号に、短いエッセーを書きました。「口をつぐまず、語ってゆこう」(タイトルは編集部による)。

3月11日以後に自分が関わってきた朗読運動について。ぜひごらんください。

Monday 26 December 2011

メランコリーこそ

ハイチの作家リオネル・トゥルイヨがメランコリーについて書いていることが、あまりにも的確で目が覚めた。1956年生まれ、ポル・オ・プランス在住。ハイチ、いよいよおもしろい。

英訳で引用します。

Melancholy, that is a sickness that cures us of many others: smugness, the fear of doubt. It makes us live riskily: word and gesture, silence and action flirting with depression, from a need to engage wholeheartedly. (trans. by Linda Coverdale, in The Novelist's Lexicon)

石井康史への弔辞、南映子から

大学教師としての石井くんの教え子を代表して、南映子さんが弔辞を述べました。その全文も読めるようになりました。ぜひ読んでみてください。石井くんの人柄が(ぼくの知らなかった一面が)くっきりと想像できるようになりました。

http://alsur-jacaranda.blogspot.com/

石井康史への弔辞、旦敬介から

昨日の石井くんへの旦くんからの弔辞が、旦くんのブログに掲載されました。ぜひお読みください、そしてグラスに涙を。

http://keisukedan.tumblr.com/

『ろうそくの炎がささやく言葉』朗読会まとめ

結局、『ろうそくの炎がささやく言葉』朗読会は、各地で13回開催していただきました。


6月17日 タウンデザインカフェ神宮前(東京都)
8月5日 OYOYOまち×アートセンターさっぽろ(北海道)
8月21日 青山ブックセンター本店(東京都)
9月10日 土佐和紙工芸村「くらうど」QRAUD(高知県)
9月17日 カフェ・モーツアルト・アトリエ(宮城県)
10月7日 馬喰町ART+EAT(東京都)
10月8日 放送大学世田谷学習センター(東京都)
10月15日 リブロ池袋本店(東京都)
10月31日 Rainy Day Bookstore&Café(東京都)
11月23日 Rainy Day Bookstore&Café(東京都)
12月3日 住田町農林会館(岩手県)
12月17日 主水書房(大阪府)
12月18日 MEDIA SHOP(京都府)
これに加えて関連朗読会として、11月8日の名古屋今池TOKUZOでのドリアン助川とぼくのふたりライヴ、11月11日のタカイシイ・ギャラリー京都での「WALKING」展オープニング、11月25日、早稲田大学文化構想学部の横田和子さんの授業のゲスト朗読、そしてクリスマス・イヴのサラヴァ東京での「銀河鉄道」イベントがありました。
本は乗り物、乗っているのは言葉。それが誰か知らない人に届き、ふたたび空気をふるわせる声としてよみがえったとき、起きることは何か。その小さな場で、でもたしかに。
ぜひこの本を手に取って、収められた作品を声に出して読んでみてください。
各地でこのイベントを主催し、また参加してくださった聴衆のみなさん、ありがとうございました! 


クリスマス・イヴの小さな火

土曜日、サラヴァ東京での朗読イベントは満席。いい舞台ができてほっとしました。多くの人が、熱狂的といっていい感想をくれました。見て聴いてくださったみなさん、ありがとうございました!

第1部として詩の朗読セッション。ついで第2部は古川脚色の『銀河鉄道の夜』朗読劇。古川日出男の圧倒的パフォーマンスはもちろん、小島ケイタニーラブによるあまりにすばらしい主題歌「フォークダンス」、そしてぼくが書いた3篇の詩も、おなじひとつの川の流れとなって、空いちめんの銀河をつかのま映せたのではないかと思います。

第1部で読まれた作品のリストをしめしておきます。

宮澤賢治「冬と銀河ステーション」(古川)
谷川俊太郎「ろうそくがともされた」(管)*
宮澤賢治「青森挽歌」(古川)
管啓次郎「川が川に戻る最初の日」(管)*
山崎佳代子「祈りの夜」(管)*
宮澤賢治「春と修羅」(古川+管+小島)

これに、小島くんによるサウンドエフェクトが挟みこまれていきました。*の作品はいずれも『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)所収です。

ともあれ、午後1時から3時までのステージをサラヴァ東京ですませたあと、午後7時には青山ブックセンター本店、8時半には同・六本木店で、ゲリラ朗読ライヴをやりました! 本店はざっと25名、六本木店もざっと20名の方が、突然はじまった朗読にあっけにとられながらも、イヴのひとときを楽しんでくれたようです。

こうして終わったわれわれと賢治の互換性。でも! 今週、古川日出男によるCD本『春の先の春へ』(左右社)が発売されます。するとふたたび始まるのが、賢治とわれわれの互換性。

東北への終わりのない旅をつづけます。




R.I.P. 石井康史 (1959-2011)

快晴の降誕祭の日。17日に亡くなったわれわれの友人、石井康史のお別れの会が開かれました。

ラテンアメリカ文学者(特にアルゼンチン文学と批評理論の専門家)だった石井くんは30年来の友人。スタンフォード大学で学位をとり、ダートマス大学勤務を経て、慶應で教えていました。話好きで、全分野にわたる話がじつにうまく、面倒見がよく、友情に篤い。またギターがうまく(ロックからボサノバまで)、ポピュラー音楽にかけては国境など存在しないかのように知識がありました。

2年間の闘病生活もよくがんばり抜き、最後はキューバのミュージシャンのように瀟洒な白い麻のスーツを着て旅立っていきました。

多くの友人たちが参列した葬儀で、友人代表の旦敬介くん、教え子代表の南映子さんの心のこもった弔辞がみなさんの涙を誘いました。最後には、旦くん、上田紀行くんとともに、ぼくも骨を拾って彼を送りました。

さびしくなりました。でも彼と一緒に聴いたいろんな曲、彼と試みたギターのセッションなどを思い出すたび、ああ、いまも石井はここにいるじゃないか、とすなおに思えるのも不思議です。

悲しみに沈むよりは、つねに新しい言葉と音楽を求め、また潑溂と生きようと試みることのほうが、はるかに彼の心に近いと思います。誰にとっても旅はつづきます。いまはただvaya con dios! と声をかけて、彼に別れを告げることにしたいと思います。

いずれにせよ再会はすぐそこだ!

Wednesday 21 December 2011

「ちくま」2012年1月号

「ちくま」に見開きの小作文「かれらの心をなぞるようにして」を書きました。

レヴィ=ストロースの小さな好著『アスディワル武勲詩』がちくま学芸文庫に収録されたのを機会とする、解説的エッセーです。この本は彼の思想宇宙への最良の導入。

ぜひごらんください。

これで大丈夫!

24日のサラヴァ東京でのイベントのための最終リハーサルを吉祥寺のスタジオで行ないました。ほぼ、思い通りの構成を実現できそうです。第1部に40分、第2部に45分。古川日出男、小島ケイタニーラブ、ぼくの賢治をめぐるヴィジョンを十分に盛り込めました。

第2部朗読劇の部分は、これからさらに育てて、本格的なフォークソング・オペラに仕立ててゆきます。それをもって岩手、宮城、福島を訪れるのが、われわれの希望です。

まずは今年のクリスマス・イヴ。ぜひぜひお誘い合わせの上、見に来てください、聴きにきてください!

http://www.saravah.jp/tokyo/schedule/log/20111224.php

Tuesday 20 December 2011

「フィガロ・ジャポン」2月号

20日発売の「フィガロ・ジャポン」2月号の特集は「心が動く、本と映画」。ここに「言葉を巡って8カ月、ふたりの往復書簡」と題して、野崎歓さんとぼくの往復書簡が掲載されています。手書き。野崎さんの字、じつに味わいがあります。堀江敏幸さんの字に、ちょっと似ています。仏文学者の文字? ぼくは悪筆ごめんなさい。イヌ科動物の文字です。

内容はわれわれが編集した『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)をめぐるもの。この本を少しでも遠く広く深くしずかに届けたいと思ってきました。朗読ツアーは終わりましたが、これからもご希望があれば、どこにでも行くつもりです。

自主的な気楽な朗読会も、各地でぜひ企画してみてください。分子的なささやきの響きのために。

「ユリイカ」臨時増刊号「石川直樹」

「ユリイカ」の増刊・石川直樹特集に、「移住論」と題する16行詩10片の連作を発表しました。ぜひごらんください。

セージの香りがする原野にいると氷原を考える
島影もない大洋にいると峻厳な山岳地帯を考える
おれの心はそれほどparadoxicalだが笑わないでくれ

Monday 19 December 2011

大阪、京都、終わった、でも何も終わらない、終わらせない

17日(土)に堺市の主水書房、18日(日)に京都のメディアショップ。朗読会はいずれも盛況でした。これをもって『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)の活動を、いったん終了します。

主水書房は花道みささぎ流家元、片桐功敦さんの稽古場でもあります。すべてが考え抜かれた最高の空間に、鹿の骨を彫った橋本雅也さんの彫刻が飾られ、和蠟燭の大興4代目・大西巧さんのろうそくが会場と庭を照明してくれました。みんなが自分の感じたひとことを紙片に記し、庭で火にくべてから帰るという演出まで、あまりに新鮮な、あまりに目を開かれる、あまりに新たな勇気を与えられる経験でした。

朗読者は岡澤理奈(装幀家)、佐々木愛(美術作家)、津田直(写真家)、橋本雅也(彫刻家)、田内志文(翻訳家・作家)、片桐功敦(華道家)、服部滋樹(graf 代表)、細見和之(詩人)、鞍田祟(哲学者)、新井卓(写真家)、工藤庸子(フランス文学者)とぼくでした。

メディアショップはダウンタウン京都のどまんなかにある瀟洒な白の書店。ここも気持ちのいい、力にみちた空間で、シリーズの締めくくりにふさわしい場所でした。朗読者は田内志文、工藤庸子、細見和之、佐々木愛、山崎佳代子(詩人)、岡澤理奈、そしてぼく。ベオグラード大学教授でもある山崎さんについにお会いできたのが、非常にうれしかった。

どちらも会場に集ってくださった聴衆のみなさまのおかげで、本当にいい夕べになりました。東北へのチャリティ本として構想された『ろうそくの炎』ですが、その有効性はよくわかりません。でもある種の波動を波及させることはそれなりにできたと思います。それが日本社会をポジティヴに変えてゆく力の一端となることを願います。

20日発売の「フィガロ・ジャポン」に、この本をめぐる野崎歓さんとぼくの往復書簡が掲載されます。朗読ツアーは終わっても、何も終わっていません。終わっていない事態を終息したと称する者たちに反対しましょう。

Thursday 15 December 2011

「すばる」2012年1月号

これも忘れてました。「すばる」1月号に川上弘美『神様2011』の書評を書いています。震災後、川上さんが書き直した旧作短編。そこにこめられたものを論じています(短いけれど)。

http://subaru.shueisha.co.jp/contents/1201.html

「水牛のように」12月号

このお知らせを忘れていました。12月号、1日に更新されています。

http://www.suigyu.com/sg1112.html

毎月2片の16行詩。このペースで、細く、長く。年に24片。20年やれば480片。いいなあ、そうなると。やりましょう。やります!

Wednesday 14 December 2011

大学院説明会です

明治大学理工学研究科新領域創造専攻では、「大学院進学を勧める会」を以下のように開催します。いちおう明治学内生が対象ですが、外部から参加希望の方はお気軽にどうぞ。そのとき声をかけていただければ、詳しい相談に乗ります。

絶対に楽しく充実した研究生活が送れます。自分の可能性をとことん追求してください(といって論文を書かないのはダメ)。

では20日に会いましょう!

*****


新領域創造専攻主催「大学院進学を勧める会」



日時 12月20日(火) 12:10~12:50
会場 A302(定員80名)
主催 明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻

2008年に最初の入学生を迎えた明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻は、「安全学系」「数理ビジネス系」「ディジタルコンテンツ系」の3系に分かれ、文・理の諸分野の融合に立って、現代地球社会のさまざまな問題を考える研究と創造にとりくんでいます。

「大学院進学を勧める会」では、新領域創造専攻とは何か、そして大学院進学の意義とは何かを、分かりやすく紹介します。

この機会にぜひ気軽に参加して下さい!

内容

1 開会のあいさつ・・・・・・・・・・・・・  向殿政男
2 新領域創造専攻とは?・・・・・・・・・・ 宮下芳明
  大学院修士課程とは?・・・・・・・・・・ 宮下芳明
3 現役大学院生からのメッセージ
  (1)安全学系
  (2)ディジタルコンテンツ系
4 質疑応答
5 閉会のあいさつ・・・・・・・・・・・・・・管啓次郎

                         

Tuesday 13 December 2011

12月24日まで

降誕祭前夜まで、あと2週間を切りました。古川日出男、小島ケイタニーラブとぼくのSaravah東京でのイベント日です。

http://www.saravah.jp/tokyo/schedule/log/20111224.php

みなさん、お誘い合わせの上、ぜひいらしてください。われわれにありうるかぎりの力を集中するステージにします。響きと怒りと悲哀とよろこびの舞台にします。

Friday 9 December 2011

山浦玄嗣先生の津波体験記

先日、朗読会をご一緒した大船渡の医師にしてキリスト者、山浦玄嗣(はるつぐ)先生。先生による克明な「3・11巨大地震津波体験記」が仏文学者・小説家の花輪莞爾さんの新著『海が呑む 3・11東日本大震災までの日本の津波の記憶』(晶文社)の巻末に「特別寄稿」として収められている。山浦さんが花輪さんの高校の後輩であるというご縁から実現したものらしい。

花輪さんの力作も読み応えがあるが(まだ少ししか読んでいない)、山浦さんの血と涙で書いたようなこの体験記は、通勤電車内でひといきで読み、深く感動した。お勧めします。数々の忘れ得ない言葉があるが、まずは気仙の幼稚園児たちを描く次の数行をあげておこう。

(以下引用)

幼稚園児の一団が寒さに震えながら、コヒドロ山の上から津波の引いた後の惨憺たる街を見下ろしていたが、誰に音頭を取られたわけでもないのに、いきなり大声で叫びだした。
「津波になんか、負けないぞ!」
咽喉も裂けよと叫びだすその声に、脇で聞いていた大人たちが奮い立ったという。
「気仙衆(けせんし)というのはすさまじいですね」と、和歌山県から来た老神父が、後に私に語ったことである。

大阪と京都

17日、18日の週末、『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)の最終朗読会を大阪と京都で開催します。

http://lemurmuredesbougies.tumblr.com/

もともと夏至から冬至までを活動期間と定めていた朗読シリーズでした。言葉の無力を見据えて続けてきましたが、何人かの人から各セッションがいかに強く記憶に残る場になったかの感想を聞かせていただきました。それだけで、よかったと思います。

これまでに参加してくださったみなさま、ありがとうございました。そしてご都合のつく方は、ぜひ大阪か京都にいらしてください。

Tuesday 6 December 2011

TPPシンポジウム開催!

もうひとつ、当研究室主催で、シンポジウムを開催します。TPPといってもTrans-Pacific Poeticsのこと。

俳句とモダニズム詩の研究者ジェフリー・ジョンソンさん、リービ英雄さんの英訳者であるクリストファー・スコットさんが発表し、野村喜和夫さんが最近出版されたご自分の英訳詩集の朗読をしてくださいます。ぼくも何か読むかも。

この土曜日、猿楽町校舎、2時から。ぜひお誘い合わせの上、お越しください。

http://www.meiji.ac.jp/sst/information/2011/6t5h7p000008dgj2.html

ところで

「川から海へ」という主題は去年のいまごろには決まっていました。この3月に、海と人々の関係をまた深く考えさせられる強烈な事態があったものの、今回の展示には津波を盛り込むことはできませんでした。山田龍太によるベカンベウシ川下りの映像をゆっくり楽しんでみてください。その先に、また何かを考えてゆきましょう。

「川から海へ」

明治大学生田図書館Gallery ZEROで、3日からぼくの研究室主催の作品と図書の展示がはじまりました。題して「川から海へ」。ゲストとして写真家の兼田言子さんとカヌーイストの山田龍太さんを迎え、学生のみんなも力作をそろえています。ぜひごらんください。

http://www.lib-ref.jp/meiji/opennews/NewsViewAction.do?id=NS00000730

2009年の「WALKING 歩行という経験」、2010年の「樹木 木と人の心」に続く第3弾。最初の「WALKING」が、その後、札幌のモエレ沼ギャラリー、京都のタカイシイギャラリーへと巡回していることはご存知のとおりです。

さて、来年は? 早くもお楽しみにといいたい気分です!

Monday 5 December 2011

ありがとう住田町、そしてみなさん!

土曜日、住田町での朗読会は町の人口の1パーセントを集める盛況でした。秋の夜にお出かけくださったみなさん、すべてを準備してくださった「まーぶる」のみなさん、教育長さん、会場のお手伝いのみなさん、報道のみなさん、ほんとうにありがとうございました。

朗読会には一種の化学反応のようなものがあって、そこに集う人の顔ぶれによってかなり雰囲気がちがいます(読み手も、聴き手も)。今回は読み手の側(柴田さん、ぱくさん、堀江さん、山浦先生とぼく、そしてお話をしてくれた新井さんと関戸さん)の組み合わせもこの場にちょうどよくて、2時間半のセッションにずっと耳を傾けていただいたみなさんの熱に支えられて、いい夕べになったと思います。

同時開催の新井さんの一日かぎりの写真展もすばらしかった!

でもなんといってもケセン語訳聖書の山浦先生の存在を抜きにしては、これだけの充実した場にはできなかったはず。打たれました、ケセン語訳ヨハネによる福音書。山浦先生の教会には、いつか必ず伺います。

まずは報道をいくつか。まず岩手日報。

http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/h201112/h1112051.html

ついでテレビ岩手。

http://www.dailymotion.com/video/xmr48e_yyyyyyy-yyy_news

翌日、大船渡と陸前高田の海岸部にみんなで行きました。みんなでじっとたたずみました。強い強い風が吹いていました。9か月前の春のことを考えました。

冬を迎えるいま、まるで無力なわれわれですが、次の春を思いながら、われわれにできるかぎりの声を発してゆきたいと思います。

Saturday 3 December 2011

岩手へ

『ろうそくの炎』関連朗読ツアー。明日は岩手県住田町の住田町農林会館で、午後5時半からです。

出演は柴田元幸、ぱくきょんみ、堀江敏幸、山浦玄嗣、新井卓、その他のみなさん。尊敬する友人たちと一緒に出かけることだけで大きなよろこびですが、特にケセン語の山浦さんにお目にかかるのが楽しみでなりません。

以下、勁草書房ホームページに情報があります。明日、ぜひ住田町でお目にかかりましょう!

http://www.keisoshobo.co.jp/news/n3043.html

Thursday 1 December 2011

『混成世界のポルトラーノ』完成!

同僚たちとの科研費グループで書いた紀行文集『混成世界のポルトラーノ』見本が完成しました。左右社から、12月7日発売。

林ひふみ、清岡智比古、波戸岡景太、倉石信乃、そしてぼく。それぞれの旅のエッセンスを率直に語った、なかなか類例のない本だと思います。それぞれの気質や文体の違いもそっくり表れて。

お楽しみに!

「ちび王子」増刷!

『星の王子さま』(角川文庫)、2刷です。

なんといっても小池昌代さん、安田沙絵さんと青山ブックセンター六本木店でやった朗読劇「ちび王子」、王子(安田)ときつね(小池)の出会いの場が楽しかった! またやりたいものです、いつか。