Saturday 5 November 2011

人口600人の村へ

ただでさえ狭い家が、もう収拾がつかなくなってきた。物が多いのは恥ずべきことだけれど、多い、恥じています。そしてアイテムとして数えたとき、家のアイテムの8割くらいが本かも。文字通り本に埋もれて死んだ草森伸一さんや、わが永遠の先達・植草甚一さんのようなライフスタイルは結局のところ自分のものではないので、これから本を激減させます。

そのために。うちを定住人口600人を限度とする村だと考えることにした。残りはぜんぶ観光客。本はそれぞれがそうした人。定住人口はそれぞれ家をもっている(決まった本棚)。残りは一時滞在用のホテルかヴィラにいてもらう。そして一定期間が過ぎたら帰っていただく。どこかへ。

こうすれば片付くだろうなあ。要するに、本を情報の資源として見るから、建築素材として考えるから、手元にいろいろ置きたくなる。情報や建築において貧しく生きることを決意すれば、本はそんなにいらない。それより、600人の村民を良く知る村の郵便局長かお医者さんか村民新聞主筆のようなものになればいい。

生きてゆける時間もたぶん少なくなってきたので、人々が交錯しつねに多彩な実験が試みられる都市からは引退して、この村で生きていく、考えていく、書いていく。

そんな風に決意した秋の夕方でした。博識は人にまかせて、無知でやっていきます。あ、もともとそうだった!