Wednesday 31 August 2011

勝手に俳句(な行)

泣く子らよザリガニむさぼれ夏休み
妊娠も忍耐もなき庭作り
ヌメアで出会う極彩色の偽ゴーギャン
熱帯で歌うハレルヤ念仏行
濃厚なショコラ綴りはhappiness

勝手に俳句(さ行、た行)

砂金掘りに記憶預けて船出せよ
島々の糸縞の糸思想の糸
水木金ねむってすごす自己セラピー
清少納言夢なき旅路の未知の美女
想像域に猿を泳がせ川上り

楽しさは自己忘却の試練なり
チミチャンガ赤と緑の分岐点
追憶や草葉の陰の冗長性
提携しよう世界の眠りを乱すため
豆板醤心低めのストレート

勝手に俳句(か行)

快哉也周回道路のメビウス環
キラウェア喫水線のkill away
苦難の道だ茨の道だ長い道だ
鶏飯に騒ぐ獣と大口真神
荒涼平原歩む勇気の合言葉

地名シリーズもいざやろうとするとむずかしいので、とりあえずアイウエオ順で。今回は「か行」です。


Tuesday 30 August 2011

勝手に俳句

友人のNorahが句会に初参加して楽しかったと書いてます。

http://d.hatena.ne.jp/norah-m/

「北と南」編集長の河内くんたちがやっているらしい。そうか、句会というのは「お題」に沿って作るのか。

ぼくも作ってみようかと思ったけれど、お題がないので、「あいうえお」で順番に作ってみよう、いま。

秋の雨鮮やかな雨と愛し合う
犬の仔や虚空徘徊永遠軌道
ウランバートル街路の孤児の賭博かな
エルザスとアルザスの間に吹雪く音韻
尾道に導きなくして救いに至る

「あ」では、575をそれぞれ「あ」で始めようかと思ったけれど、すぐ挫折。「う」からは地名論になってしまいました。しかし、これなら書けるかも。あいうえおの地名論俳句。そのうちやってみよう。でも「ん」はどうしようもない。

『ろうそくの炎がささやく言葉』プロモーションビデオです

『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)のプロモーションビデオが完成しました。大川景子さんによる力作です。

http://www.youtube.com/watch?v=XUqVi4sPo-0

ぜひごらんください、そして本を手にとってみてください。

Sunday 28 August 2011

Ayuo con 笹久保伸

9月18日、公園通りクラシックスで、あまりにもおもしろそうなコンサートがあります。お勧めします!

*****

9月18日(日)に『Ayuo 笹久保伸 ジョイント コンサート』が渋谷公園通りクラシックスで開催されます。

笹久保伸さんはクラシックのギタリストで、長年ペルーに住んで活動していました。


ペルー音楽にはまだ世界にそれほど知られてない宝物のような音楽がたくさんあります。


独自のチューニングで演奏される音楽には、時に実験音楽に近いものもあれば、ルネサンス音楽に近い方法で演奏されるものもあります。今回はまず、ワールド・ミュージックの音楽評論家の北中正和を迎え、ペルー音楽、ヨーロッパのルネサンス音楽、ギリシャのビザンチン音楽などについてのトークがあります。

そして、高橋悠治さんのギターとルネサンス英語の語りによる『John Dowland Returns』が、笹久保伸のギターとAyuoの語りにより演奏されます。この曲はもともと現代音楽のギタリスト佐藤紀雄が1974年に委嘱初演した作品で、Ayuoが以前から語りをやってみたいと思っていた曲です。


それから笹久保伸さんとIrma Osno の歌によるプログラムが始まります。

演奏には次の曲が予定されています:

幸運のコカの葉(Musica tradicional de Ayacucho-Peru)
花籠主題の幻想曲(Musica tradicional de Cuzco -Peru)
高橋悠治: 道行く人よ、道はない
笹久保伸: プリペアドギターのための「時間とプロセス」
バリーチャ〜サクサイワマン (Musica tradicional de Cuzco -Peru)
脱穀の歌(Musica tradicional de Ayacucho-Peru)


Ayuoのコーナーでは、Ayuoの最近の音楽的方向性を表わすレパートリーをAyuo Strings and Percussion Ensemble とともに演奏します。

Ayuo: Voices In The Wind − A prayer for those swept away by the sea ー 風の歌 − 海に飲み込まれた人達の為の祈り
Erik Satie (Ayuo version) - I Want You (Je Te Veux)
Ayuo: Eyes and Movements
John Cage: Forever and Sunsmell

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Ayuo String and Percussion Ensemble

Ayuo: Vocals, Irish Harp, Bouzouki
戸島さや野: Violin
守屋 拓之: Contrabass
立岩潤三: Percussion
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そして、ふたたび笹久保伸さんと、武満徹による映画『他人の顔』のワルツ (Ayuo 編曲バージョン)が演奏されます。

とても面白いコンサートになると思います。
ぜひ、見に来てください。

9月18日 (日)

■Open:18:30(6:30PM)/Start:19:30 (7:30PM)

予約 Reservations:¥3,200 (1ドリンク付)(One drink included)
当日 Admission fee on day of performance:¥3,500 (1ドリンク付)
(One drink included)

■ 会場:公園通りクラシックス (Tel:03-3464-2701)
月曜日休日、他の日は17時以後に電話で予約が取れます。
※渋谷区宇田川町19-5 山手教会B1F
http://www.radio-zipangu.com/koendori/

Saturday 27 August 2011

『うつし世の静寂に』(由井英監督)

現在、生田キャンパスで進行中の文学・環境学会。今日の今福龍太さんの基調講演「Nature's Writing」は、他の誰にも絶対にできない、すばらしいものでした。

明日は由井英監督『うつし世の静寂に』です。川崎市の一角にこんな里山文化が! 驚くべきドキュメンタリー。

一般の方もごらんいただけます。受付でお申し出ください。生田キャンパス中央校舎6階のメディアホールで。15時から96分の上映にひきつづき、17時30分まで監督とのディスカッションです。

Friday 26 August 2011

9月17日は高知で!

その翌週、9月17日の朗読会は高知の土佐和紙工芸村Qraudにて。

http://lemurmuredesbougies.tumblr.com/

朗読会につづくジャズ・カルテットFlat Fiveのライヴでは、ぼくが登場し2曲歌うことになっています。ああ! 練習しなくちゃ。

日本一といわれる清流のほとりで会いましょう。

Thursday 25 August 2011

9月10日は仙台で!

仙台での朗読会、楽しみです。場所はカフェ・モーツァルト・アトリエ。森の都の、川のほとりで。明川哲也、小沼純一、田内志文という友人たちと遠征します。また地元の牛島富美二さんが参加してくださいます。

http://mozartatelier.jugem.jp/?eid=312

仙台地方のみなさま、ぜひいらしてください!

新品未読品?

『ろうそくの炎がささやく言葉』が、たぶん最初の入荷分が売り切れて在庫がないのか、現在、アマゾンでは注文できなくなっているみたいです。その代わりに「中古品」が2640円(定価は1800円)で数件出品されているのですが、それがどれも「新品未読品」とはどういうことなんだろう。

大書店のある大都市に住んでいる人はいいけれど、新刊書店がぜんぜんない地方都市に住んでいる友人たちには、アマゾンで買えないという事態はかなり困ります。

なんとか事態が正常化(新品を定価で注文できる)されるのを祈るのみ。

そして、大書店へのリアルなアクセスが可能なみなさんは、ぜひ書店に立ち寄って本書をお求めください!

ろうそくの灯、そのまわりに

メキシコ文学者でスペイン語の先生の南映子さんが、ご自分のブログで『ろうそくの炎がささやく言葉』についてのすばらしい評を書いてくださいました。

http://alsur-jacaranda.blogspot.com/2011/08/blog-post_9580.html

どうもありがとう! この本が少しずつ読者を見出してゆけるよう、ほんとうに少しずつですが、これからも努力したいと思います。本は存在するだけでいいけれど、しかるべき読者に出会うなら、それこそ願ってもない幸福。

この本のために乾杯したい気持ちになりました!

Wednesday 24 August 2011

Agend'Ars 44


No es posible ver la luz del interior de una joya
No es posible ver las tinieblas del interior de una caverna
Vemos sólo la luz del sol que refleja la joya
y la fosforescencia momentánea que flota en la oscuridad
Rodeados de las cosas intocables para los ojos
vivíamos los días, intimidada la mente
Un atardecer de verano, al detenernos en un sendero que atraviesa un bosque
Una mañana de invierno, al detenernos en una oculta calle cubierta de intactas columnas de escarchas
y alzar la mirada para ver el cambio de luz en el cielo claro
sucede que regresamos, una vez más, a la pregunta inicial
¿Habríamos nacido como se concibe la luz en el interior de la joya?
¿Estaremos muertos como las tinieblas que residen en la caverna?
¿Fluirá, algún día, otro río encima del río?
¿Vive, desde no sabemos cuándo, otra voz dentro de la voz?
Yo soy la joya que concibe la luz sólo en un instante imprevisto
Yo soy la caverna a donde no llega el viento, que vive en las tinieblas para siempre

(Una traducción tentativa por Eiko Minami)

なまらめんこい

北海道弁の代表といえば、なんといっても「なまら」でしょう。大変、とっても、すごく、超、とおなじく、意味を強めるための形容詞です。

釧路のそばの海岸で子鹿たちを多数目撃したとき、うちの学生で北海道出身のエミーニャが「なまらめんこい!」といって、岐阜出身のエリーニャもそれを真似していました(ぼくのゼミは公用語がブラジル・ポルトガル語なので、しゃべれない人もニックネームはブラジル風になります)。

で、そんな「なまら」の使い方はすっかり身についたものの、その後、地元の女の子が「お茶目、なまら!」といっていたのはさすがに新鮮でした。

要するに「なまら」は、先につけても、後につけてもいいわけか。これからしばらく「なまら」をなまら連発しそうですが、お許しください!

ASLE-Japan 2011

文学・環境学会の年次大会、いよいよ今週です。明治大学生田校舎にて。金曜日には今福龍太さんによる基調講演、そして土曜日には由井英監督のドキュメンタリー作品『うつし世の静寂に』を上映後、監督とのディスカッションです。

http://www.asle-japan.org/2011/08/2011aslejapan.html

基調講演、映画とも、非会員の方にもごらんいただこうと思っています。お気軽においでいただき、また声をかけてください! (当日、受付でお名前を記していただきます。)

Monday 22 August 2011

ABC朗読会

『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)刊行記念朗読会、昨夜でした。いい会になりました。最初から最後まで集中力のとぎれない、はりつめた場でした。多くの人の記憶に深く刻まれたと思います。

まず谷川俊太郎さんの巻頭詩「ろうそくがともされた」をぼくがオフで読んで、開始。編集の関戸さんの挨拶のあと、ピアノたちの運命を思う林巧さんの短編、笠間直穂子さんによる日仏バイリンガル朗読のジャン・ポーランの異色の掌編、岬多可子さんの静謐で芯の強さを秘めた見事な詩、そして古川日出男さんによる宮澤賢治リミックスで会場は爆発しました。

その熱をさますようにクールで典雅なユーモアをたたえた工藤庸子さんによるシャルル・ペローの妖精物語、そしてぼくの砂漠話。ここまででプログラムに予告されていた朗読を終えたのですが、執筆者のひとり旦敬介さんが来てくれてラスタファリアンを主人公とする短編を読み、われわれの友人であるメキシコ文学者・南映子さんがほのぼのとする自作短編を読み、本書の装幀家である京都在住の岡澤理奈さんがロンドン在住の中村和恵さんの詩「ヨウカイだもの」を絶品といえるパフォーマンスで読んで、いちおう終了。

それからアンコール登場の古川日出男さんによる宮澤賢治「春と修羅」が、すべてをしめくくりました。強烈きわまりなかった。

こうしてこの本は送り出されました。でもそれがそれ自身の道を見出して読者のみなさんの手と目と耳と心にいたるのは、まだまだこれからです。

「魂箱」といいたいくらい、ソウルフルな作品が、その悲哀も怒りも含めて、並んでいます。ぜひ本書の旅と拡散とその果ての消滅を、手伝ってください、見届けてください。

関連朗読会、次回は9月10日の仙台カフェ・モーツァルトです。

そして見失いたくないのは、この本の企画と完成後の活動自体、19世紀以後の日本を支配してきたバビロン・システムに対する抵抗だということです。人々を土地から追い、子供たちに鼻血を流させ、家畜たちの生命を奪い、森を海を汚染しつづけながらも、まるで何事もなかったかのように自律性を回復したがっている、このあまりにも卑劣で巨大なシステムに対する。この社会と世界には、変えなくてはならないことがたくさんあります。「復旧」を認めてはならないことがたくさんあります。小さな炎のゆらめきの中で、しずかに、そんなことも考えていきたいと思っています。

Friday 19 August 2011

「鹿踊り」や「じゃんがら」

六本木ヒルズにみちのくの芸能がやってくる。この週末、注目です。

http://www.roppongihills.com/feature/rh_summer2011/05.html

アッケシソウの危機?

能取湖(網走市)といえばアッケシソウの群生地。サンゴソウとも呼ばれる赤い草のみごとな群落を見たことがあった。それが

「同群生地では、卯原内観光協会が昨年から今年3月にかけて道に無許可で行った堤防建設と大量の土砂搬入した後、群落の縮小が進んでいる」(「北海道新聞」8月17日)

とのこと。詳細はわからないが、観光協会にとっては、みずからの首をしめるような話。

堤防や道路工事によって湿原の生態系は多大な影響をうける。たやすく破壊される。生命とは非常に強靭なものなので、破壊の先にも別の生命があるが、もとの植物相・動物相はもう戻らない。

オホーツク海沿岸を、またゆっくり回ってみたい。


新宿から八ヶ岳へ

八ヶ岳山麓のギャラリー・トラックスで開催される佐々木愛さんの新作展「光」を、アーティストご自身とともに新宿から見に行く遠足ツアーが、工藤千愛子さんによって企画されました。9月3日、日帰り。おいしいお昼ごはんとトウヤマタケオさんのライヴつきです。

http://gmprojects.jp/projects/20110903/

行きたい! 出張中で行けないけれど。行ける人はぜひどうぞ。

Tuesday 16 August 2011

9月10日は仙台で

『ろうそくの炎がささやく言葉』朗読会・仙台篇は9月10日、カフェ・モーツァルトです。

お近くのみなさま、ぜひどうぞ! 

http://lemurmuredesbougies.tumblr.com/

Monday 15 August 2011

21日「知恵の実」朗読会

青山ブックセンター本店で開催中のブックフェア、「この本はほんとうにいい」2011のテーマは「知恵の実」。関連イベントとして、『ろうそくの炎がささやく言葉』の朗読会が21日(日)に開催されます。超豪華メンバーです。しかも他ではありえない組み合わせ。みんな、ぜひ来てください!

「知恵の実」トークイベント
『ろうそくの炎がささやく言葉』刊行記念
ろうそくの炎で楽しむ朗読会

笠間直穂子+工藤庸子+林巧+古川日出男+岬多可子
ホスト:管啓次郎

■日 時 8月21日(日)18:00(開場17:30)
■会 場 青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山(http://www.aoyamabc.co.jp/store/honten
■定 員 100名様
■入場料 1,200円(税込)
■参加方法
[1] ABCオンラインストア(http://www.aoyamabc-online.com)にて予約受付。
[2] 本店店頭にてチケット引換券を販売。
※入場チケットは、イベント当日受付にてお渡しします。
※当日の入場は、先着順・自由席となります。
※電話予約は行っておりません。
■お問い合わせ 青山ブックセンター本店 03-5485-5511
■受付時間 10:00~22:00
※受付時間は、お問い合わせ店舗の営業時間内となります。ご注意ください。

闇夜にゆらゆらと揺れるろうそくの炎のもと、音として響く文章に耳を傾けてみる。そんなささやかな、けれどもゆたかな夜を一緒にすごしませんか。


この朗読会は、管啓次郎・野崎歓編『ろうそくの炎がささやく言葉』刊行記念イベントです。ろうそくの炎で朗読して楽しめる詩や短編によるアンソロジーで、今回は書籍に収録された作品の一部を、執筆者たちによる自作朗読のかたちでお届けします。出演者は、編者の管啓次郎さんをはじめ、笠間直穂子さん、工藤庸子さん、林巧さん、古川日出男さん、そして岬多可子さん。さらに当日サプライズゲストの可能性も?


ろうそくがともる幻想的な空間で、紡ぎ出される声の響きの魅力を、ぜひゆったりと感じてください。

※いただいた入場料のうち200円は、東日本大震災の義援金として寄付いたします。
寄付先は後日、青山ブックセンターホームページにて発表させていただきます。

Sunday 14 August 2011

朗読CD発売されました

モエレ沼「Walking」展の詩画集に朗読CD付き特別ヴァージョンが完成し、発売されました。モエレ沼にお越しの際にはぜひお求めください!

ある夜

 眠らずに何時間も歩く。なにもかも腹立たしい、今までしてきたたくさんの譲歩。もう、自分の仕事だけをしたい。自分の仕事に没頭したい。それしかない。さもなければ気が狂う。
(『メカスの難民日記』1953年3月5日、飯村昭子訳)

Saturday 13 August 2011

この地上絵を歩いてごらん

秋田県大館市といえば秋田犬の原産地。半世紀前、祖父が飼っていた秋田犬のトラがここで生まれた犬だったことを覚えています。そのころのぼくには馬のように巨大に見えた。

その大館市で今、7月にアート千代田3331で一緒に展示をやった村山修二郎さんが、とんでもないことを試みています。

地上絵。ナスカではなく、大館で。ひとりで道を作るようにして。

http://plantart.exblog.jp/

これは強烈。20日までなので、行けるかなあ。村山さんとは9月に、明治大学生田図書館のギャラリー・ゼロで、再度一緒に展示をします。こんどは「生田の山」がテーマ。

がんばれ、修二郎。また生田で再会しましょう!


Friday 12 August 2011

「ともしびとなる本」

『ろうそくの炎がささやく言葉』刊行記念フェアのために作った小さな冊子が「執筆者たちが選ぶ ともしびとなる本」。ひとり1冊だけの選書とコメントに、それぞれの個性が避けがたく表れています。おもしろい。いくつかの書店におかれているほか、以下の特設サイトから見ることができます。

http://lemurmuredesbougies.tumblr.com/

『島の水、島の火』

第2詩集『島の水、島の火 Agend'Ars 2』の校正を終えました。9月21日に発売します。3月11日以後に心をよぎった多くがそこに雲のように影を落としています。ぜひごらんください、特におもしろいわけではないけれど!

Agend'Ars 43


Nunca se encierra la pintura en un papel
Ni se queda el sol en la superficie de una piedra
Cuando el alma fluye sobre la piel
Las letras proyectan su silueta como la sombra de las nubes
Por eso, he buscado lo que fue puesto
Lo que se pone en una línea
La búsqueda sin dirección del destinatario es como una sonrisa de un siluro que imita a los gatos
Es como un bostezo de un manatí que quiere hacerse pequeño nudiblanchia
Espíritu del matorral, espíritu del tocón, los Espíritus abandonados
A ustedes estoy esperando, aunque no aparecen nunca
Mientras, quiero consolarme con copiar el azul del cielo nocturno en el papel
Sirviéndome del único pedazo del carbón vegetal que me queda
Así hago bailar a mi representante en el papel
Quien hace esfuerzos desesperados para sumergirse en el papel
De él y de mí, de los que pretendemos imitar a las letras
Nuestra presencia es tan insegura

(Una traducción tentativa por Eiko Minami)

Wednesday 10 August 2011

日経ビジネス・オンライン

商品デザインのローカライゼーションを主題とする『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』の著者、安西洋之+中林鉄太郎のおふたりによるぼくへのインタビューが、「日経ビジネス・オンライン」に掲載されました。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110808/221985/

インタビューの言葉というのは、インタビューされる側ではなく、する側に属します。したがってここで発言しているのは、あくまでも生身のぼくというよりは、安西さん、中林さんが見た/聞いたぼくの姿と意見です。

それでも何か、ひとつくらいは示唆する価値のあることがいえていたなら。判断はおまかせします!

Tuesday 9 August 2011

撮影終了!

『ろうそくの炎がささやく言葉』のプロモーション・ビデオの制作が進行中です。新井高子さん、文月悠光さんにはじまる全10名の自作朗読を撮影し、編集中なのは、映像作家の大川景子さん。サラヴァ東京でのイベント「ことばのポトラック」の記録映像を作っていただいた彼女の、たしかな技術と感覚にご期待ください。

大川さんの撮影小旅行は、きょうの小沼純一さん、明川哲也さんで終了。明川さんの仕事場にぼくも合流し、その見事な読みっぷりを、しばしライヴで堪能することができました。

明川さんは声もいいし、発声が力強く、情感にみちて、しかも存在全体のプレゼンスが非常に強い。さすがのパフォーマーです。その秘密を聞くと、意外にも、高校時代のアメフット部での練習に起源があるとのこと。とにかく大きな声を絶えず出し続ける激しい練習で、発声の基本がおのずから身に付いたのだとか。

おなじ高校で、なんの部活もせず、下手なギターのバンド活動にあけくれていたぼくには、声の基礎訓練が足りなすぎた。

ともあれその明川さんの11月の名古屋での朗読イベントには、ぼくもゲストとして登場します! いま制作中の詩集(9月下旬刊行予定)から、たっぷりいくつも聞いていただくつもりです。日時会場の詳細はまた。

帰りの電車で、大川さんと映像連作のプロジェクトについて話し合いました。たぶんこれは1、2年のうちにはっきりとかたちになるでしょう。いまはごく簡単に、「ポエトリー・プロジェクト」と呼んでおきます。2002年ごろから漠然と考えていたものです。お楽しみに!

札幌の夜とか昼

5日(金)、札幌の中心街、東急ハンズ隣にあるOyoyoまち×アートセンターさっぽろにて『ろうそくの炎がささやく言葉』の刊行記念朗読会。札幌っ子・文月悠光さんにはじまり、最後はぼくで終わる2時間弱の夕べ。読み手と聴き手のみなさんの熱い集中力に炎がゆらめく、忘れがたい経験になりました。

朗読者として参加してくださった倉石さん、佐々木さん、工藤さん、内田さん、加藤木さん、柴田さん、荒木田さん、柴田さん、宮井さん、橘さん、マットさん、南さん、本当にありがとうございました!

本の中からは、谷川俊太郎、新井高子、山崎佳代子、古川日出男、工藤庸子、冨原眞弓のみなさんの作品がとりあげられましたが、どれもそれぞれの朗読者による演奏=解釈がすばらしく、ひときわ気持ちに深くしみいる言葉となりました。

満員の会場にはアーティストのO-Junさんや歌人の山田航さん、写真家の露口啓二さんの姿も。この本のささやかなメッセージが、少しずつ線香花火の火をわたすように人から人へと伝わってゆくことを願っています。

そして6日(土)の9時30分、モエレ沼ガラスのピラミッドでは「WALKING歩行という経験」展がオープン。10時すぎから作家ワークショップとして、いつになく暑い公園周辺を豊平川/石狩川合流点付近まで歩くという3時間弱の遠足を行いました。

暑かった、水を飲んだ、飲んで歩いた。遮るもののない陽射しの中。でもすばらしい爽快さでした! 途中はところどころ、いかにも北海道以外ではありえない風景。

午後はなつかしいモエレ山に登って、しばし風に吹かれながら昼寝。モエレ沼、すばらしいところです。今回も学芸員の宮井さん、S-Airの柴田さんや河田さんに、すっかりお世話になった滞在でした。

展覧会は9月4日(アントナン・アルトーくん誕生日)までです。その間に札幌方面にお越しの方は、ぜひごらんください。

会場では連作「時の幹、樹木」のぼくの朗読が聞けますが、この朗読がCD化されるという話があります。完成したら、それもよろしくお願いいたします。

Thursday 4 August 2011

モエレ沼がきみを待っている、きっと、必ず

モエレ沼のガラスのピラミッド2階部分での「WALKING」展、いよいよ土曜日にはじまります。

設営はすでにバッチリ。佐々木愛さんの新作、どれも息を飲むほど。そして2009年12月から2010年1月にかけて明治大学生田図書館ギャラリー・ゼロで展示した以前の作品も、シンプルな額に入って、また新たな命を手に入れました。

空間構成は豊嶋秀樹さん。さすがのすっきりしたかっこよさです! 棚作りなどを担当してくれたのは札幌じゅうを自転車でかけまわるアーティストの河田雅文さん。スノースケープ以来の再会を居酒屋で祝いました。そして何より、学芸員の宮井さん、ほんとうにありがとうございました。

さあ、あとは開幕を待つだけ、そして土曜日の北国の真夏のウォーキング・イベントを歩くだけ。会期は9月4日までです。ぜひごらんください。

Agend'Ars 42


Haciendo flotar el corazón en el remolino que nace entre flujo y reflujo de marea
Veía yo cómo mi cuerpo pequeño se iba devorando por el torbellino
Los recuerdos del corazón pequeño se convierten en un banco de balsas
Y regresan hacia lo más hondo del mar oscuro, balanceándose
Entonces, la esperanza, como un pequeño pájaro marino, más que como una esperanza
Da vuelta sin fin de veces por el cielo y observa cómo se agita la superficie del mar
Danza agitada de las crestas de ola, semejante a la flama
Vuelta pesada de la peligrosa agua, producida por la gravitación de la luna
¿Al corazón que se disipa y a mi cuerpo mordido y picado, también
Dará su ojo una perspectiva histórica?
No soy nada más que la salpicadura de una ola: esta libertad
Mis dedos y mis ojos serán, con el tiempo, devorados completamente por los peces: esta felicidad
Muchos pájaros son testigo de este suceso: esta justicia
Y yo puedo anotarlo todo ahora: esta sorpresa
Pero, no escucho nada aunque soplan vientos fuertes
Así, me doy cuenta de que es mentira toda esta visión

(Una traducción tentativa por Eiko Minami)

Wednesday 3 August 2011

「家庭画報」9月号

雑誌「家庭画報」9月号に、石川直樹さんが『野生哲学』『斜線の旅』を一緒に論じる書評を書いてくださいました。

題して「土地と絆を結ぶという生き方が示唆するもの」。核心を突いています。ぜひご覧ください!

Tuesday 2 August 2011

中上健次さん、お誕生日おめでとうございます

8月2日というと20世紀日本の最高の小説家の誕生日。中上健次。生きていたら、きょうで満65歳でした。今年もまた中上健次論にとりくむ余裕はないけれど、いつかは。そしてまたゆっくり、新宮を熊野を訪ねてみたい。

豚よ牛よごめん

野口健さんのブログ、見ましたか? 言葉を失います。

http://blog.livedoor.jp/fuji8776/

被災するのは土地のすべての生命だけれど、「家畜」という名のかれらはどこにも行き場なく閉じ込められて。

Monday 1 August 2011

「水牛のように」8月号

おなじみのウェブマガジン『水牛のように』、更新されました! 八巻美恵さん、ありがとうございます。ぼくは「犬狼詩集」37、38を寄稿しています。

http://www.suigyu.com/sg1108.html#04

なお、秋に左右社から刊行する第2詩集、というか『Agend'Ars 2』の編集を終えました。これをサブタイトルとして、タイトルは『島の水、島の火』に決定。エドゥアール・グリッサン追悼連作に使ったタイトルです。あとは「あとがき」を書くばかり。

ご期待ください。