2016年9月21日水曜日

『レモンケーキ』の書評

「週刊朝日」9月30日号で、エイミー・ベンダー『レモンケーキの独特なさびしさ』の書評を、古川日出男さんが書いてくださいました。可能なかぎり最高にソウルフルな書評。ぜひごらんください。

「この小説は全然ファンタジーではない。もっと普遍的なものだ。僕は50歳の男性だが、読みながら「自分はアメリカ人のこの少女だったことがある」と何度も感じた。」

2016年9月16日金曜日

『あたらしい野生の地』コメント集!

映画『あたらしい野生の地 リワイルディング』に対する熱いコメント、増えています。みなさんの力をお借りして、より多くの場所で上映できますように。クラウドファンディングのご支持もよろしくおねがいします!

コメントをいただいた方々(敬称略)は現在のところ

柴田元幸(翻訳家、アメリカ文学者)
田口ランディ(作家)
吉本ばなな(作家)
鶴田真由(俳優)
港千尋(写真家、評論家)
ドリアン助川(小説家、朗読家)
結城正美(環境文学、ASLE-Japan 代表)
木村友祐(小説家)
ますむらひろし(漫画家)
小沼純一(批評家)


のみなさん。本当にありがとうございました。この顔ぶれだけで、きっときみも見たくなるでしょう?

http://rewilding.mejirofilms.com/comments

2016年9月11日日曜日

東京自由大学(9月24日)

9月24日は東京自由大学で、姜信子さんとのセッション。

http://www.t-jiyudaigaku.com/events?category=%E6%9B%B8%E7%89%A9%E3%81%A8%E7%9F%A5

姜さんと人前で話すのは初めてかな。みなさん、ぜひいらしてください!

『あたらしい野生の地 リワイルディング』

トレーラーの日本語版が公開されました。まずはごらんください。

http://eiga.com/movie/85476/video/

かっこいいパンフレットを鋭意制作中です。お楽しみに!

2016年9月9日金曜日

『The Dog Book』発売!

ぼくの新しい本、本というか48ページの冊子が完成し、発売されました。題して『The Dog Book/犬本』。世界各地で撮影した犬写真のミニアルバムに添えて、犬とのつきあいをめぐるエッセー「犬の夢を見て目覚めた朝、きみは」が収録されてい ます。発売はNOHARA。

http://www.noharabooks.jp/item.php?id=415

現在、クレマチスの丘のヴァンジ彫刻庭園美術館で開催中の展覧会「生きとし生けるもの」にぼくも写真パネルで参加していますが、ぼくの出展作品は会場での展示とこの冊子の、ふたつでひとつ。ぜひ展示を見にきてください、そしてこの冊子をお読みください。すべての犬好きな人々のために。

田口ランディさんのコメント

映画『あたらしい野生の地 リワイルディング』についての、田口ランディさんのコメントです。

*****

 もしかしたら、これは奇跡なのかもしれない。人間が放ったらかしにした干拓地、しかもオランダの首都アムステルダムから五十キロのところに、わずか四十五年で、野生の王国が出現したのだもの。
 奇跡というのは、めったに起きないことが「起こる」こと。つまり、まぎれもない現実ってことだ。捨てられた土地で新しい生命の可能性が示された。それは人間の想像を超えた想定外のことだった。考えてみよう「捨てる」ことの積極的な意味を。認識を変えたとたん、それは新しい思想になる。「リワイルディング・再野生化」はこれからの思想、何が始まるのかは未知数だ。地雷に埋め尽くされて踏み込むことのできないカンボジアのジャングルが、蝶の楽園となるかもしれない。二十世紀の愚行で人間が捨てた土地、見放した土地、それらの土地に再び野生が戻るのだとしたら、それは、母なる大地ガイアの、慈しみと許しに思える。
 起きた現実をありのままに見てください。この奇跡の土地で生きている動物たち、特に人間によって実験的に放たれた馬・コニックたちが自力で大地に適応し、闊歩する姿の美しさを。彼らの不屈の忍耐と強さによって、いかに生と死を越えた生態系が結び合わされているかを。
 疑り深い人たちのために、この映画はただ「真実」のみを撮っている。
 リワイルディングを実感したら、心はもうわくわくしてくる。
 できる限り「なにもしない」。私たちにはまだ、その道が残っていたんだ。

田口ランディ(作家)

コソヴォで

コソヴォの田舎町ラホヴェックで開催された国際詩祭に招待され、9月1日から5日まで滞在しました。一昨年にアルバニアの首都ティラナで朗読したことが、直接のきっかけ。ノルウェー、エストニア、オーストラリア、スイス、トルコ、イスラエルなどの国々から招待された詩人たちとともに、3回の朗読をこなし、コソヴォ国営テレビのインタビューも受けました。

この地方、良質の葡萄の産地で、ワイン生産で売り出そうとしているようです。秋のワインの祭りと詩の祭りを組み合わせるという発想は、スロヴェニアのプトゥイとおなじですが、プトゥイに比べるとずっと小さな集いでした。それでも詩を大切にする人々がじっと耳を傾けてくれ、夏の最後の熱の中、気持ちのいい数日でした。

いうまでもなくコソヴォは深く傷ついた土地。戦火や民族対立の爪痕は、いまもいたるところに残っています。でも人々はおだやかで親切で、子供たちのすなおなかわいさには特筆すべき印象を受けました。どういう巡り合わせか、この数年でスロヴェニアやセルビア、アルバニア、コソヴォと、バルカンの国々をずいぶん回りました。そこで開けた新しい視界については、いずれまとまった報告を。

来年もまた、スロヴェニアとアルバニアを訪れようと思っています。